1.定期的にお口の健康管理に来院されていた、あるご老人

さくら総合歯科開業当初より時々通院されていたご老人が、かつて歯周病の継続治療のため、定期的に通院されていました。

 

 

ある年の夏、担当の歯科衛生士が、舌の横に白い苔のようになった部分があることに気づきました。

 

院長が診察したところ、『白板症』という病変の疑いが強いと診断し、市立病院の口腔外科へ紹介することにしました。

2.市立病院で検査してもらった結果・・・

市立病院でも、やはり白板症との診断されました。
白板症とは、前癌病変(ガンに変化しやすい病気)で、この場合放置すると舌癌になる可能性があります。

 

この方は、すぐ白板症の切除を受けられ、その後問題なく経過しておられます。

 

舌のガンや前癌病変は痛みがなく、本人が気がつかない場合が多いので、見やすい場所であるにもかかわらず手遅れになることが少なくありません。

 

この方は、定期的に歯科医院に通院していたからこそ、簡単な処置を行っただけで治り、手遅れにならずに済んだのです。

3.更にもう一人、前癌病変を発見

平成22年に入り、更にもう一人、定期的にご来院いただいている方の今度は歯ぐきに白板症が出来ているのを発見し、市立病院に紹介しました。
簡単な切除手術を受けられ、特に問題なく推移しています。

 

この方も、定期的に歯科医院に来院していなければ、危うく歯肉癌(歯ぐきのガン)になっていたかも知れません

4.定期検診はガンの早期発見にも役立ちます

さくら総合歯科は開業して15年を過ぎましたが、この間に

 

舌癌1人、歯肉癌3人、耳下腺腫瘍(良性)1人

 

を発見し総合病院に紹介しています。
(さくら総合歯科院長は、もともと大学病院の口腔外科に在籍していたので、一般的な開業歯科医よりもたくさんの腫瘍(良性・悪性(ガン))を経験しています。)

 

お口の中のガンの存在をご存じない方が意外に多いのですが、実は決して珍しくはありません。
つい最近も、現役ギタリスト(クラシック)や現職大臣が舌癌で手術を受けられたそうです。

 

お口の中のガンの手術は、周囲のあごの骨や舌を切除する必要がある場合が多く、

 

・ 顔が変形する
・ 食事を自由に摂れなくなる
・ しゃべれなくなる

 

など、日常生活に重大な影響を及ぼします。
その社会的・精神的影響は、むしろ胃がんなど内臓のガンよりも大きいかも知れません。

 

定期的に歯科医院に通うメリットは、むし歯や歯周病の予防のためだけではく、ガンの早期発見にも役立ちます。

 

『しまった』と思われる前に、定期的に歯科医院で検診を受けられることをお勧め致します。

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