銀色の冠(FMC:全部鋳造冠)作製の手順

歯科技工の実際

歯科技工の中でも、比較的単純な金属の冠(かぶせもの)を作るには、以下の様な手順を踏みます。
比較的単純な金属冠の作製でさえ、大変複雑な過程を必要とします。

 

 

入れ歯(義歯)や、自費診療(保険外診療)の冠は、更に複雑な過程が必要です。

 

これらの各ステップごとに、少しずつ変形が起こり、最終的にはかなりの変形が生じます。
したがって、皆様のお口の中に入る段階では、完璧にはほど遠い状態となります。

 

少しでも精度の高い物を作成するためには、

 

・ 時間をかけて丁寧に歯を削る
・ 時間をかけて型を取る
・ 高価な精度の高い材料を用いて型を取る
腕の良い歯科技工士に、時間をかけて丁寧に作ってもらう → 自費診療

 

ことなどが必要です。

 

 

 

ある歯科技工士さんが、

 

『新卒の歯科技工士は1日に冠を5個、5年の経験者で8個作れば御の字』

 

と仰っていました。
つまり、熟練した歯科技工士でも1時間に1個しか出来ないのです。

 

各工程には様々な材料代や電力、ガスなどの光熱費がかかっているにもかかわらず、1個の作製費用(技工料)は2000円〜3000円弱、安いところでは1000円そこそこ、というところもあるようです。
これでは経営が成り立たず、転職する歯科技工士が多いのもうなずけます。

 

更に手間のかかる入れ歯作製

入れ歯の技工は、更に手間がかかります。

 

・ ワイヤーを曲げる
・ 金属の部分は、上記冠と同じ工程で作製する
・ 樹脂の部分の作製
・ 人工の歯を並べる
・ 咬み合せを細かく調整する

 

など、複雑な工程を経てようやくできあがります。
何気なく入れている入れ歯も、実は技工士さんの大変な努力の結晶であることを忘れないで下さい。