6.歯根破折の予防(歯ぎしりの影響の防止)

歯根破折(歯の根が真っ二つに割れること)は、ある日突然起こります。
虫歯や歯周病と異なり、神経を取ってしまった歯の破折を確率高く予防することは不可能です。

 

歯根破折の最大の原因は『歯ぎしり』であることが分かっています。
したがって、この歯ぎしりの影響を少なくすることが、全ての歯に対して歯根破折を予防する最良の方法と言えます。
歯ぎしりを全くしない人はいない、と言われています。
そして、皆様の想像を遙かに超えるダメージを、歯や歯周組織に与えます。
ただ、残念ながら歯ぎしりを止めることはできません。
歯ぎしりについては「歯科の基礎知識のページ」の歯ぎしりの項をご覧下さい。
そこで、歯ぎしりの悪影響を少なくするために、ナイトガードを作成します。
作成の手順は、以下の通りです。
(1) すべての歯の型を取る
(2) 咬み合わせを取る
(3) 作成したナイトガードを装着する
ナイトガードは、多くの場合上あごに装着します。
材質には色々なものがありますが、当院では硬めの物と軟らかめのものを併用しています。
硬めのものやぶ厚く軟らかいものを咬み合わせを調整せずに装着している例を多く見かけますが、この場合下の歯に無理な力がかかり、逆に副作用を生じる場合があります。
場合によってはあごの関節に異常を来す顎関節症になってしまうことがあります。
そのため、硬めのものを使用する場合、当院では大変時間をかけ、細かい咬み合わせまで調節しています。
ただ、柔らかめのものは、それほど細かなかみ合わせの調整を必要としません。