歯周病の治療は、真剣に取り組めば取り組むほど、その難しさを痛感し、
『歯周病は治らない』
と断言する歯科医師も、少なくありません。

 

一方、重度の歯周病になった患者様が、数十年進行せず、歯を1本も抜かなくてすんだ症例が、報告される場合があります。

 

歯周病治療で有名な先生には、以下のような様々なタイプが存在します。

 

・ 再生療法と呼ばれる手術を多用する先生
・ 切除療法と呼ばれる手術を多用する先生
・ 歯磨き指導と歯石取り・メインテナンス(非外科)のみで対応する先生
・ メインテナンスと称し、クリーニングを繰り返すことを最重要視する先生
・ クリーニングより、歯磨き指導を徹底することが重要、と主張する先生
・ さっさと抜いて、インプラントにする先生
・ 薬を使用する先生
・ 歯磨きや歯石取りだけでは治らないので、毎朝小松菜ジュースを飲むことにより、体質改善を図ることを奨励する先生
・ 次亜塩素酸が主成分の機能水を使って、細菌を激減させようとする先生
・ アロマを利用し、細菌数の減少等を図り、歯周病治療を支援しようという先生
・ サプリメントの応用により、お口の中の悪玉菌を抑制し、歯周病を改善しようと試みている先生  etc

では、いったいどの先生の治療が正しいのでしょうか?

答えは・・・どれも正しくないと言えるし、どれも正しいとも言えます。
つまり、答えがないのです。

 

ただ、一つ言えることは、定期的にクリーニングをしただけでは、歯周病菌のコントロールは出来ず、多くの患者様を救うことは出来ません。
歯周病治療に長期にわたり真剣に取り組んでいる歯科医師であれば、的確なホームケア(歯磨きなど)が必須であることを、必ず強調されます。(若い先生の中には、そのことに気付いていない先生もおられるのかも知れません。)

歯周病は薬で治る?

また、『歯周病は薬で治る』『歯周病が薬で○○%完治する』などの誇大広告が見受けられますが、歯周病は薬だけで『完治』することはありません。
さくら総合歯科では、一つの方法に固執せず、患者様にあった治療法を探し出し、お勧めするよう心懸けています。

パーフェクトペリオについて

次亜塩素酸を使用した「パーフェクトペリオ」という商品を使用した歯周病治療がTBS系列で放映され、一時話題になりました。
しかし、現在同製品は製造が中止され、医療用器具としての認可を得るための申請中とのことですが、その後許可を得られたという情報は、私の知る限りありません。
日本歯周病学会のホームページに、この方法に関する以下のような公式見解が発表されています。

 

「研究途上の段階で科学的根拠が十分であるとはいえず、日本歯周病学会としては安全性や有効性について学術的な場で充分な討議が行われた後に、臨床に応用されるべきであると考える。」

 

パーフェクトペリオは高額機器(数百万円)のため、その分治療費が高くなってしまいます。
当院では従来から、それほど高額でない機器(数十万円)を選び、
・ 次亜塩素酸を含む安全性の確立された弱酸性の低濃度機能水は
・ 次亜塩素酸を含むアルカリ性〜中性の高濃度機能水
・ オゾン水
を併用し、治療に応用しています。