6.四日市さくら総合歯科の歯周病治療バリエーション

歯周病治療には様々な考え方があり、どれか一つを行えば全てが解決する、と言うことはありません。
したがって、治療する歯科医師の考え方により、治療法は大きく変わる場合があります。

 

さくら総合歯科院長は、歯周病治療における各分野の著名な先生の考え方を取り入れ、それらを患者様の症状・生活様式・ご要望に応じて選択し、適材適所の治療を行っています。

 

当院で行っている歯周病治療は、下記の4つに大別できます。

(1)非外科的療法(手術をしない方法)

・ 手術を行う必要がない軽症の場合、
・ 手術が必要な中等度以上の歯周病であるが、手術がイヤな方
・ 手術が必要な中等度以上の歯周病であるが、手術を希望されても
 全身状態等の理由により不可能な方

 

に行います。
四日市

(a) 歯周病の内科治療(薬を併用する方法)

特殊な抗生物質などを使用し、歯周病の症状を劇的に改善しようとする方法です。
『治癒』ではなく、『病状の長期安定』を目指す治療です。
面倒なことはイヤだが、なるべく歯を長持ちさせたい、という方に最適です。
喫煙者や若い方の場合、効果が不十分であったり、長続きしない場合があります。

 

FMD法・3DSと呼ばれる方法と併用すると、より高い効果が期待できます。

(b) 一般的な治療法(保険診療)

歯周基本治療、簡単な手術、安定期治療(継続治療)などを行います。
歯磨きや歯石取りなど、昔から行われている方法です。
時間をかけた歯磨きが治療の最重要ポイントとなります。
『治癒』ではなく、『病状安定』を目指す治療です。

 

全て保険で治療が可能ですので、治療費を極力安くしたい方に最適です。

 

(c) 3DS (Dental Drug Delivery System)

3DSについてはこちらをご覧下さい。

(d) 最新の口腔内科(プロバイオティクスの応用:生物的プラークコントロール)

近年、「菌により菌を制す」という、プロバイオティクスと呼ばれる考え方の研究が進んできています。

 

例えば、 Lactobacillus salivarius TI 2711 (乳酸菌LS1) は、歯と歯ぐきの隙間の細菌中へと移行し、P. gingivalisと呼ばれる歯周病菌をを減少させるとともに、歯周病の臨床症状を改善する傾向が認められた、との報告があります。
(虫歯菌にも有効との報告もあります。)

 

ただ、その効果は限定的でした。

 

一方、最近別の乳酸菌により、虫歯菌や歯周病菌を減少させることができた、というデータを元に開発されたサプリメントが、日本でも発売されました。(グラフ)

 

プロデンティスによる歯肉炎治療効果

 

 

市販の洗口剤などに含まれる殺菌剤は悪玉菌にあまり効果がなく、むしろ善玉菌を多く殺してしまう傾向が強いのに対し、この方法は、主に悪玉菌を減少させる目的で使用されます。

 

単独では効果が充分ではありませんが、他の方法と組み合わせると効果的です。

 

当院では、 

 

・「薬を使いたくない」
・「薬を使用した後で、更にお口の中の細菌の状態を改善したい」
・「歯石取りの効果を高めたい」
・「歯磨きだけでは不安なので、サプリメントの助けを借りたい」

 

という方などに使用します。

 

詳しくは、ご来院時にご説明致します。

(2)歯周外科(手術を行う方法) 

手術により、骨の形を整えたり、歯周組織(歯ぐきや歯を支える骨)を再生する方法です。
中等度以上の歯周病に対して行います。
『治癒』=『進行停止』を目指す治療です。

 

とにかく極限まで自分の歯を長く使用したい、という方に最適です。
(当院で行う手術は、通常痛くありません。) 

 

なお、保険治療における手術は『病状安定』をめざすもので、『治癒』をめざす治療とは言えません。
治療成績の良い『治癒』をめざす手術法は、保険外診療となります。

 

(3)歯周内科と歯周外科併用法

歯周外科を行う前に、骨の再生などの手術成績を向上させる目的で、歯周内科治療を行う方法です。
歯周病の超悪玉菌がお口の中に存在する場合に、最も良い結果が得られます。

 

詳細については、後述します。

(4)分子栄養学的対応

歯周外科や歯周内科を行っても結果の好ましくない場合があります。
そういう方や、手術を回避したい方の治療成績を向上する目的で、分子栄養学的対応を行います。

 

分子栄養学とは物理学者である三石氏が提唱した考え方です。
受け入れ側の身体を分子レベルで考え、各栄養素の役割を最大限に把握し、個人個人の身体の状況に応じ必要な栄養素を検査で明らかにし、必要な栄養素を吸収させることにより、病気を予防することを目的としています。

 

分子栄養学では、

 

・ 高タンパク
・ 高ビタミン
・ 活性酸素の除去

 

を重視することにより、遺伝子をフルに活動させるための栄養素を補充します。
この方法は血液検査を含む、多くの検査を必要とします。